オリックス。プロ野球の12球団の中で、今まで一番球団経営に力を入れていないチームとよく言われてきた。オリエントリースから名前を変更するときに、球団を持ったことから、知名度が広まったら、球団を手放すとか色々言われてきた。
戦力補強もままならないまま、常に下位に低迷。しかし今年は違う。昨日は、王者ソフトバンクにサヨナラ勝ちを収めて、再び首位に立った。本拠地京セラドームには、29126人の観客が詰めかけている。東京ドームの46000人、甲子園の41000人には、及ばないが6球場の中で3位の観客動員を誇っている。
去年の2軍の試合のオリックスの平均入場者は、1試合当たり349人。ところが4月に行われた東大阪市で行われた2試合の平均は、1440人。この2試合のチケットは、地元の3か所のスポーツ店だけで販売したという。チケットは完売。まさか売り切れるとは思ってみなかったようだと朝日新聞の夕刊で報じている。1440人。かつて川崎球場を本拠地にしていたロッテの観客より多い。
2軍の試合で見た選手が、1軍に上がる。そうすれば、「自分が育てた選手!」という意識がファンの中に広がっていく。そんな姿が、現在の広島カープを作っているような気がする。マスコミが、どこもかしこも「阪神・阪神」と騒ぎたてる現状に、「?」と思っている野球ファンも必ずいると思う。あんなに嫌いなジャイアンツと同じように、お金とその人気で、各チームの名前のある選手をかき集めてくるその姿にうんざりしてしまう。
ロッテのファンの応援スタイル、広島カープの勢い、それにオリックス。阪神や巨人とは違った方向を目指す姿勢に注目したい。