アベノミクス。この言葉をよく耳にするようになりました。1ドル75円になるかどうかと言っていた為替レートが、今、100円を視野にした状況になってきています。株価も大幅に上がりました。ある自動車会社の株は、100円を割っていたのですが、あっという間に3倍以上になったそうです。本当に続くのかなとも思ってしまいます。
テレビをつけると、2つで10,000円のプリンが出ていました。よく売れているそうで、予約待ちだそうです。1丁1万円のお豆腐も出ていました。これって確か、バブルのころにもテレビでやっていたパターンと同じ気がします。法外に高い値段がついた商品は、きっと今までもあったんでしょう。それを放映するムードが社会になかったからだけで、今までもずっと食べ続けている人はいると思います。
景気は、「気」からとよく言われます。今までは、これだけ買ってもわずか~円!という番組や、1カ月~円生活のような節約番組ばかり、ここ数年間テレビで見るのに慣れっこになってしまっていました。面白いもので、人間は、「居ても立ってもいられない存在」だとそうです。緊縮の時代が続けば、それに飽きてしまい、享楽の時代が続けば、それにさえ飽きてしまうそうです。
テレビ業界が、いよいよシフトを変えてきました。ちょうど春の番組が変わるのと相まっているような気がします。ただ大切なのは、安易に情報に振り回されることなく、しっかりとした自分の座標を見つめることです。どんな時代にも、高いものもあれば、安いものも存在します。それをしっかり自分で認識し、その時、その時に、自分の「分際」にあった生活をすること。そのためには、今の自分の現状を、ちゃんと受け入れるところから始めなければなりません。受験の英語によく出てくる、"make both ends meet"という表現があります。「収支を合わせて生活する」という意味です。自分の稼いだお金の範囲内で、ちゃんと生活していくこと。社会人として、これさえできれば、何も言うことはありません。