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Channel: KGセミナー塾長の日記
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予備校生へ

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  予備校生たちも、毎日、毎日、いろんなことに不安を感じながら過ごしていると思います。自分はいったい何をしているんだろうかと思ってしまうときもあると思います。ただ、自分の将来のために、しっかり勉強する1年間が与えられていることがどんなにありがたいことか、それをたまに生徒に話します。

 

 今から15年前ぐらいでしょうか、週刊誌に載っていた話です。日本の記者が、エイズの取材にインドに出かけました。インドの売春が行われている地域に取材に行ったそうです。そこでは、13歳ぐらいから、お客を取って働かされている少女たちがいます。その中の、14歳の女の子に、「こんなところで働いていて、エイズにかかったりするの怖くない?」と聞きました。するとその女の子は、記者の目をじっと見つめて、「エイズになっても、死ぬのは、先のことで、いつになるかわからないでしょ。私たちが一番困るのは、今日、お腹が痛くなって、お客を取れないと、お金を家に持って帰れない。そうすると弟や、妹や、両親が困ってしまうんです。私は、毎日、毎日、この一日を生きているんです。」

 

 14歳の女の子の言葉に、日本から行った記者は、身も心もすっかり打ちのめされてしまいました。いつもこの話を浪人生たちにしてきました。その時の浪人生たちの真剣な目。世界の中には、様々な現実があります。恵まれすぎた国にいると、何が大切なことか分らなくなってしまいます。親もついつい子供のことを甘やかしてしまいます。「心の病」、本当は、そんなものは、存在しないんです。病の名前を付けて、ホッとしたいだけ。何か範疇に所属したいだけだと思います。朝起きて、ご飯が食べられて、勉強をするために一日を過ごすことができる。こんなありがたいことは、今の時代に、この日本という国に出生まれ育ったからこその、あり得ないくらいのぜいたくなかもしれませんね。勉強が思う存分できる、この喜びをしっかりと感じて、今日も頑張りましょう。出ないと、罰が当ってしまいます。


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