今日の朝日新聞の20面。全面広告で、高倉健の顔が大きく映し出されています。背景は、畑。
「一日では作れない畑です。一日でもさぼったら、失われてしまう畑です。」
この言葉と、高倉健。非常にインパクトがあります。この言葉、いいですね。一日ではどうしようもありません。一日さぼってしまえば、また元の戻ってしまいます。浪人生と一緒だなと思いました。
予備校を考えている人と面談をしていると、いろんなケースがあるなあと思います。昨日は、医学部を受験している4浪目を考えている生徒でした。医学部受験。本当に大変です。私立の医学部。これも、なかなか入れません。競争率が半端ではないです。国公立を受験する人たちが、沢山押し寄せます。かつてより、授業料が、はるかに安くなりました。6年間で、2000万円台の費用で何とかなる大学もあります。普通のサラリーマンの子供でも、大学に入ったら、自らローンを組んで学ぶ人も多くいます。彼の場合は、関西の医科大学に補欠合格で、その繰り上げを待っているところでした。何とか、合格通知が届けばと、本当に思います。
面談では、就職の厳しさも話すようにしています。せっかく1年間、勉強をするための時間を与えられたのですから、将来、自分が就きたい仕事につける可能性が少しでもある大学に進学してもらいたいです。受験は、お金さえ払えば、早稲田でも、慶應でも受験は可能です。しかし、就職試験は、大学によっては、それを受けるチャンスすら与えられないのが現状です。厳しい。本当に厳しい現実が、4年後に待っているのです。
35歳以上の男性の、4分の1が、独身です。かつては、結婚したくないからという人もいましたが、今では、経済的な理由で、結婚ができないのです。その数字は、後10年、20年すれば、3分の1になるそうです。今では、すべての従業員のうち、40%が、非正規雇用です。企業はなるべく、正社員の数は減らして、非正規雇用でまかないたいのです。そんな時代に、正社員として仕事を見つけるのは、本当に大変なことなのです。
働きながら、浪人生活を送る人もいます。それも結構。働いて、お金を稼ぐことの尊さを身をもって知って、残された限りある時間を、しっかり勉強に打ち込んで下さい。浪人生活を送れる。有難いことです。1年間、自分の将来のために、頑張れるのですから、何より有難いことですね。ここで頑張れなければ、これから先も頑張れないと思います。しっかりとした気持ちを持って、浪人生活に踏み出して下さい。