昨日も、沢山の予備校を考えている人やその母と面談をしました。長い場合は、1時間話をします。納得して予備校を選んでもらいたいのです。皆、それぞれに状況が違います。非常に厳しい中で、浪人生活を送らなければならない人もいます。しかし、その状況に、へこたれていない姿に、私の方が心を動かされてしまった人もいました。
そうですね。みんな与えられたその状況の中で、頑張るしかないのです。人をうらやんでいては、きりがありません。決して「下を見て暮せ」というのではなく、まずは、今の状況を受け入れなければ何も始まらないのです。「なぜあいつが合格して、俺が落ちたんだろうか!」とか、「もっと楽に予備校生活が送れる家庭だったらよかったのに・・・」とか、言いたいことはいくらでもありますよね。
しかし、それを心の中にぐっと押しこみましょう。口にしてしまったら、なんかそれで一つ運が去っていってしまうような気がします。今、自分の状況からスタートを切るしかありません。与えられた状況の中で、どれだけ頑張ることができるか、それが人生だと思います。そして、誰も見ていないところで、一生懸命に努力をしている姿を、きっと見ていてくれている人が必ずいるのです。努力は裏切りません。しかしその努力は、謙虚なものでなければなりません。欲を出した途端に、今まで見守ってくれていた人は、スーといなくなってしまいます。
せっかく1年間、浪人生活を送るのです。ただ、勉強だけができるようになるだけでなくって、人間としても、大きく成長してもらいたいのです。そのためには、浪人生活を送れるという状況に対して、親に感謝をすることから始まると思います。浪人できるということは、決して当たり前のことではないのです。よその親のもとに生まれていたら、必死に働かなければならないかもしれません。1年間勉強できる、その環境に感謝をしながら、浪人生活を送ってもらいたのです。いい心で勉強する。大切なことです。