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推薦入試

 

推薦入試が、今まさに行われています。最近は、合否発表と同時に、合格最低点、本人の獲得した得点を開示する大学も増えつつあります。1点差で合格だったと喜んでいる生徒もいます。また、5点足らなかったと悔やむ生徒もいます。ただ、結果を開示してくれることは、本人にとっては、励みにもなります。もう少し頑張れば・・・。よし、一般入試では必ず合格するぞ!と思えるわけです。

 

 試験のない入試もあります。たとえば指定校推薦入試です。その学校で選ばれた生徒であれば、あとは面接受けるだけで、確実に合格通知を手にできます。一生懸命に日ごろの勉強を頑張ってきた生徒にとっては、またその大学をあこがれていた生徒にとっては、非常にいい制度だと言えます。

 

 ただ一部の私立進学校には、一般入試で十分に合格できるような成績の生徒には、指定校推薦の制度は受験させないようにしている学校があります。どうしようもなく成績が低い生徒たちに、関関同立の指定校推薦の枠を取っておくのです。中学から6年間高い授業料を払ってくれた生徒に対するささやかな気持ちの表れなのか、また、その学校から、名もない私立の大学合格者の数を何とか減らすための措置ととらえているのか。私立の学校は、何でもありですから、その学校のやりたいような方針で行けばいいのですが、やはりそこには、品格が問われると思います。センター入試で高得点の取った生徒を利用して、学校が願書を書いて、受験料を払って、センター利用方式の私立大学を受験させているところが多数ありました。中には、1人の生徒で、40以上の合格通知を手にした人もいました。進学校を目指している中途半端な学校では、こんなことをやっているところが、非常に多かったのです。

 

 私立中学の場合は、最近の高校授業料無償化のために、上位の生徒の層はそれほど変化はしていませんが、下位の生徒の数が、以前より増えている傾向にあります。きっちり輪切りにされてしまう公立高校の方が、学力の層の散らばりが少ないのです。私立の学校では、上に系列の大学のある高校ははまだいいですが、ないところでは、指定校推薦では拾いきれないほどの生徒が出てくると、今までその学校からは、進学した生徒がいないような大学への進学実績がこれからますます出てくるでしょう。事実今年ははっきりと表れていました。

 

 やっぱり本来は、一発勝負の受験。それが一番公平だと思います。できれば合格、できなければ不合格。それが一番本人にも納得のいく制度だと思います。

 

 

 


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