昨日は、12時から、福岡国際マラソンの中継を見ました。最初はやけにCMが入りましたが、途中から少なくなったのは、気のせいだったのでしょうか。やっぱり川内選手を見たいのです。市民ランナーです。高校も公立高校。大学も学習院大学と全然陸上の名門と呼ばれている所ではなく、埼玉県庁職員として、定時制高校の事務職員として公務員として働いて、空いた時間にコーチもつくことなく1人で練習を重ねて、週末には、各地の大会に出場するという独自のスタイルを貫いています。瀬古さんがDeNAの監督になった時に、「川内君、うちにおいでよ!」って誘った時に、「絶対に嫌です。」とすぐ様に断ったのが、何よりいいですね。
彼に勝たれてしまうと、陸上で飯を食っている監督やコーチは当然面白くないです。自分たちの存在価値が、全くなくなってしまいますから。だから絶対に川内選手をオリンピック代表にさせたくないんですね。そういう風潮が見えてくれば見えてくるほど、みんな河内選手を応援したくなる。昨日の瀬古さんの解説を聞いていても、川内選手は、普通の選手じゃないですから・・・と半ばあきれていたように聞こえました。
かつて、早稲田大学競走部の中村監督と寝食を共にし、陸上だけでなく、読書から始まって、日常生活に至るまで、2人で人生をかけて走ってきた瀬古選手。ゴールを切った時に、一度しんどそうな顔をしただけで、中村先生から叱られたそうです。それなのに、川内選手は、終始、「もう駄目だ!」という顔をしながら走ります。顔は、バテバテですが、足は動いている。最近は少なくなりましたが、レース終了後は、倒れこんでしまいます。瀬古選手と比べると正に、プロとアマチュア。だからこそ、その対極にいる川内選手に対しては、わからないことがいっぱいあるだろうし、一種の憧れというか、自分もあんな風に練習して、走れたらどんなによかっただろうかという気持ちが心のどこかに、出てきてしまうのかもしれませんね。
最近、国際舞台や、大きな大会で、緊張してしまって、実力を出せない選手が、以前と比べて少なくなりました。体育会的な、絶対服従の環境の中で取り組んできた人の数が減ってきたことと、なんか関係があるのではないかと思っています。試合終了後の川内選手のインタビューが聞きたかったです。今回は目標タイムには届きませんでしたが、それでも日本人最高の3位。まだまだ、快進撃が続きます。陸上のプロの人たち、陸上で飯を食っている関係者は、一体どう思っているのでしょうか?