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Channel: KGセミナー塾長の日記
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英語の長文を読んで

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 木曜日、高校3年生に読ませた、明治学院大学の長文、なかなかいい話でした。

 

 「イギリスに留学中の日本の学生が、電車の中前の席に座った老人男性に、ハローと声をかける。すると彼は、こんにちはとすぐに返してくれた。どうして日本人と分かったんだろうと思って聞いてみると、昔、戦争中、ビルマで多くの日本人に会ったと。戦争の話が出てき、少し戸惑っていると、イギリス人は、2人の日本人兵士と友人になったんだ。お互いに家族の話、文学の話を英語と日本語を使いながら話をした。戦争が終わり、平和な時代が来たら、必ずまた逢おうと約束したんだ。たとえどんな二国の利害が対立しようとも、個人的な親密な人間関係を築くことができれば、それは、きっと平和に大きく寄与す事になる日本人学生は気づいた。」

 

 こんな話でした。読んだ生徒たちにも、満足な表情が見えたので、少しだけ、「駆逐艦 雷」の工藤艦長の話をしました。第二次大戦中に、敵国であるイギリス人兵士が漂流しているのを、自分の船の乗組員の倍以上の422人を全員救助し、オランダの病院戦に引き渡した話です。その話は、戦後一切語られることなく、誰にも知られることなく、工藤はその生涯を閉じます。そのあと、イギリスの元海軍士官がどうしてもひとこと、お礼を言いたいと日本を訪れて明るみになった事件です。テレビでも紹介された話なので、知っておられる方も多いと思います。

 

 

 工藤は最後まで、ボロボロになったカバンを使っていたそうです。孫娘が、どうして買い替えないのと聞いた時に、「これはね、昔イギリス人からもらった大切な鞄なんだよ。」とだけ語ったことがあったそうです。

 

 そんな話を、少しだけ時間を取ってみんなに話しました。平和ないい時代。自分のやりたいことは、本人が努力をすれ何でもできる時代。そんな時代だからこそ、日本人の謙虚さ、潔さ、思いやりについ少し考えてみたり、歴史を読み返してみることも大切だと思います。


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