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Channel: KGセミナー塾長の日記
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桐蔭高校野球部激励会

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 ブログ、アップするのが遅くなってしまいました。昨日は、桐蔭高校野球部OB会主催の激励会に行ってきました。5時からまず、OB会の総会があり、6時から、激励会、そしてそのあと、すき焼きを食べる会です。

 

 3年生の部員たちの決意の言葉、よかったです。母親に、「今までありがとう。あと少しですが、これからもお願いします。」と語った生徒がいました。「レギュラーは、取れませんでしたが、チャンスがくれば必ず打ちます。」と宣言する選手もいました。ひとけたの背番号がもらえなかったのが、悔しかったのでしょう。しかし、まだまだわかりません。あと1週間、最後まで心をこめて練習して下さい。きっとチャンスが来ます。それを掴み取ってください。

 

 昨日出席されていた中で、一番の先輩は、松嶋さんでした。元桐蔭高校の監督で、選手としても、監督としても、甲子園で準優勝をされています。松嶋先輩が、少し監督と話がしたいとおっしゃったので、伊藤監督に、松嶋さんの席まで来ていただいて、2人で、しばらくの間、話をされていました。

 

 お開きとなって、雷の鳴る、大雨の中、松島先輩をお宅まで送っていきました。「先輩、監督に何を話されたんですか?」

 

 「いや、君は、運がある。勝負師には、この運があるというのが、すごく大切なことなんだ。そしてその運を、さらに大きなものにしていくのも、しぼませてしまうのも、これからの君の生き方次第。白い、まあるいボールが転がるように、真っ直ぐに歩んで行くこと。」

 

 「それからね、昭和36年の、和歌山大会、夏の準決勝の話をしたよ。対戦相手は、優勝候補県立和歌山商業。その試合は、相手が、ヒット8本。桐蔭は、わずか1本。投手も森川君の打席で、相手が、インコースを狙った球が、アウトコースにきて、それを左中間に打って1点を取った。」

 

 「でもね、9回、県和商が、無死満塁。ここで、バッテリーをベンチの前に呼び寄せたんよ。当時は、呼び寄せてもよかったからね。ここで、開き直りしかない。逃げずに行けといったんよ。」

 

 「そのピンチの話は、僕が現役の時、部長の、当時三塁を守っていた、芝田先生に聞いたことがあります。生きたこことはしなかったって言ってました。」

 

 「次の打者は、三球三振。あれが大きかったね。あの試合を勝ち取ったことで、一気に甲子園の決勝まで行けたような気がする。だから、必ず、山になる試合がある。それを乗り切れるかどうかやね。」

 

 今から52年前の夏のことが、まるで昨日のことのようによみがえってくるようです。いつまでたっても、やはり、「勝負師」です。それでいて、ゆっくりとした口調で、僕のようなものにでも、丁寧に話してくれます。松島先輩と話をしていると、野球だけではなくて、人間として何が大切なのかを教えてくれているような気がします。あんなにすごかった雨も、お宅に着くころには、すっかり、上がっていました。

 

 色んなOBの方が来て、いろいろな話をする。話をしなくても、この日のために集まってくるOBがいる。そんな小さなことが、「夏に強い桐蔭」に微力ではありますが、貢献しているように思えました。来週、初戦が楽しみです。


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