そろそろ背番号が発表された学校も多いと思います。とりわけ3年生にとっては、ベンチに入れるかどうか、背番号が、一桁を取れるかどうかなどいろいろと思い悩むことがあるでしょう。ただ、背番号などは、卒業してしまって、後から振り返れば、ほんのちっぽけなことかもわかりません。それよりも、辞めずに最後の夏までやり通した、そのことのほうがずっと大切なのです。野球をやり続けようと思えば、いろいろな人に協力をしてもらわなければできません。特に、親には、感謝しきれないほどだと思います。お弁当を作ってくれて、洗濯をしてもらって、試合を見に来てもらって、試合に出ていなくても、しっかり応援してくれて、励ましてもらって・・・・。
そんな協力のもとに、何度もうやめてしまおうと思ったっか分からない中で、それでも最後までやり続けた。その自信が、これからの人生を歩んでいく上で、大きな財産になるのです。人間は、いつまでもずっと、ずっと、勝ち続けることはできません、失敗することもあるし、落ち込んでしまうこともあります。そんな中で、また前を向いて歩きだすことが、一番大切なことのように思えます。
試合に出れる選手は、出れない選手、背番号をつけられない同僚の気持ちをしっかり胸に抱いて、全力で、力の限りプレーをしなければなりません。最後まで、絶対にあきらめてはいけません。あきらめることは、仲間を裏切ることになります。試合に出れない選手、ベンチに入れない3年生も、ユニフォームの胸についているマークに、誇りを持って、最後まで、胸を張って、その学校の野球部員として、自分が戦力になれる場所を見つけて、チームのために力を尽くしてください。その姿勢は、必ず社会人になったときに生かされると思います。試合に出れない3年生が、心を一つに出きるチーム、そんなチームが、一番高校生らしくて、強いチームなのです。