おはようございます。昨日は、予備校部の問い合わせの電話を何本も頂きました。定員に達したのでと言って断らねばならなかったのは、本当に申し訳ない気がしました。ブログをずっと読んでくださって、子どもの浪人生活が決まって、KGしかないと思って電話をかけてきてくださった方もいたようです。僕にできることは、来てくれることになった生徒に、全力と注ぐことしかありません。
昨日午前中に、浪人生が訪ねてきてくれました。合格の報告は電話でもらっていたのですが、顔を見せに来てくれました。
前期試験を受験した次の日から、朝一番に自習室にやってきて勉強をしていました。彼女にとってみれば、2月26日からが、本当の戦いだったかもしれません。前期試験を受けて、思ったようにできなかったのです。心を入れ替えて、後期に向けての勉強が始まりました。
やがて、前期の結果が出ます。やはり不合格。予想していたとはいえ、浪人生活で、私立の合格通知を持っていない中での前期試験不合格は、本当に、こたえます。今までの自分の生活が、全く否定されたような気になったことでしょう。合格を果たした仲間は、次々に報告にやって来ます。廊下に張り出した合格の掲示板の前で、写真を取っている生徒もいます。一枚、扉を隔てた自習室は、あと、4,5日に迫った後期試験に向けて必死に勉強する浪人生たち。
辛いと思います。しかし、昨日来てくれた受験生は、こう話してくれました。
「前期が終わってから、本当に辛い日々を経験しました。しかし、今合格通知を手にできたのは、あの17日間の日々を頑張ってやり抜くことができたからだと思います。後期試験まで頑張れた自分をなんだか少し誇りに思えるようになりました。浪人生活を経験せずに、そのまま大学に行っていれば、また違った大学生活になっていたでしょう。いま、大学に行って本当にしっかり学びたいと思えるようになりました。」
最後の最後まで、苦しんで、苦しみ抜いた受験生だけが味わえる、充実感ですね。家族の人も、どれだけこの瞬間を待ち望んだことでしょうか。彼女の顔を見て、本当によかったなと思いました。
いつも受験生に言っているのは、ただ浪人をして、勉強だけができるようになって、それでどうするんよ!ということです。せっかく1年間を与えてもらって、修業を積むのですから、人間的に、一回りも二回りも、大きくなって、大学に進み社会に出ていってもらいたいのです。努力が絶対に結果になって表れる「受験」。これを通じて、自分が生きていく上での、支えになるものを手に入れてもらいたいのです。